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バイオカフェ in 沖縄開催報告

2月20日から21日の二日間、内閣府沖縄総合事務局経済産業部の協力を得てバイオカフェを4回、次のように開催しました。寒い東京から緋寒桜、ブーゲンビリア、ハイビスカス、青空、強い日差し、暖かい冬の沖縄にお邪魔してきました。スピーカーはくらしとバイオプラザ21専務理事の真山さん、お話は「くすりののみ方・つきあい方」で、4箇所で行いました。健康や食に関心の高い市民が集まり熱心な質疑応答が行われました。

第1回 2月20日(月)12時 沖縄産業支援センター
第2回 2月20日(月)15時 なは女性センター
第3回 2月21日(火)10時30分 那覇市繁田川公民館
第4回 2月21日(火)14時 那覇市若狭公民館

「くすりの飲みかた・つきあいかた」お話の概要はこちらです

くすりは逆から読むとリスク なは女性センター


沖縄産業支援センターの質疑応答
(・は参加者、→はスピーカーの発言)

・薬が効かなかったときがある。
→分量やのみ方に問題があったのかもしれませんね。
・体験談の記事は薬事法で問題にならないのか。
→効能を書いたら違反。すれすれの表現がある。
・感想を述べている記事が多い。
→感想なのでうそではないかもしれないが惑わされないように。特定保健用食品のマークがあるときはこんな症状の人に向いている、というところまで書ける。
・特保の数は。
→現在は500種類以上の特保がある。ヒトで検証されたデータが不充分でも他のデータで認めることができる特保がある。食品から摂取できればそれにこしたことはない。食品でとって足りない場合に特保で補充していくのが理想でしょう
薬の副作用が省略されているがそれを詳しく知ることはできるか。
→インターネットの「くすりの適正使用協議会」のホームページ(HP)http://www.rad-ar.or.jp/、
医薬品医療機器総合機構のHPhttp://www.pmda.go.jp/で見られる。処方箋によって薬局で薬をもらうときに薬剤師や医者に質問するといい。添付資料がOTC薬(薬局で市販されている薬)についているのでそれを見る。一般薬はやっと効く領域で副作用がほとんど起きない量しか、販売していない。
薬事法改正で薬剤師が説明して手渡しされなければなないOTCと消費者がものを買うように、直接に手に取ってかうことができるOTCとなる。(構造改革の一環)
・私の母は血液透析をしている。ヨードのうがい薬を使っても問題はないか。
→うがい薬を飲み込んだとき透析で問題がおこる。治療用のうがい薬には書いてあるはず。いろいろな体質の人によって薬は効果が異なる。薬は情報がついて作られた化学物質。情報を集めて利用するのがいい。
・透析の人にヨウ素が入らないようにというデータはある。
→透析ではイオン交換樹脂を使っているので、ヨウ素は除かれないので問題が起こる。
・年寄りは適当に量を増やしたり減らしたりしていると思う。一般の人がもっと勉強すべきですね。
→話を聞く機会に出かけていくようにする。家族が注意することも大事。
・飲み忘れて遅れて飲んで次は定刻に飲んでしまう。
→短時間の遅れならよいが、注意した方がいい。薬の代謝は肝臓の酵素による。肝臓の酵素をデータベースにして、その患者に向いたオーダーメード医療の一指標にする考え方もある。
・肝臓の酵素は大事。
→肝臓の酵素、腸管の酵素が薬に関係をしている。その人にぴったりの薬を処方できるように将来なるだろう。
・健康食品のテレビショッピングで扱っている青汁は栄養素がかなり凝縮されていて、食事しなくても栄養は足りているようにみえるが。
→食事なしでいいというのは、誇大広告。食事には栄養素だけでなくいろいろな要素がある。豆腐にはダイズの繊維もニガリなども入っている。豆腐を何丁も食べるとバランスがくずれる
・サプリメントをすすめられて飲むと具合が悪くなる。
→やめた方がいい。栄養は食事でとるのが基本で不足分をサプリメントで補うのがいい。脚気にはアリナミンのような薬でビタミンB1を補う。バランスが大事。特保は効果をある程度確かめられている。体験談は本当でも他の人にも効果があるかどうかはわからない。データがないとわからない。
・漢方薬の臨床データはどのようにとられているのか。
→国が認可した治療用漢方薬には文献があり、それに基づいて管理されている。
・ある程度の効果が知られているものを漢方薬にしていいのか。
→だめだと思う。3000年の歴史がある漢方処方の文献に配合が決められている。日本での臨床試験、動物試験のデータをつけて厚生労働省に認可されないと販売できない。町の薬屋が自己責任で売るのは自由。
・医者が処方する漢方薬は大丈夫。
→はい。
・ドクダミに似たアワエキセンナングサはよく生えるのに、内地のドクダミはひと夏しか生えない。宮古で栽培されている。
→データが審査されて認められたら、ビジネスができるかも。
・複数の病院で複数の薬を処方された、薬の食べ合わせ(?)のようなことはどうしたらいいのか。
→1箇所の病院で他科にかかったら、病院で管理しているが、複数の病院にかかっているときは自分が今、飲んでいる薬をお医者さんに知らせる。
・他の病院に行っているのは言いにくい。
→今はそういう時代ではないですよ。患者は遠慮しなくていいです。


なは女性センターの質疑応答
(・は参加者、→はスピーカーの発言)

・ビタミンB、Cを飲んでいるが。
→その人に向いているサプリメントは確かにあるので、体調がよいのは大丈夫。栄養機能食品(国が審査している)で果物嫌いの人がビタミンCを補う。アメリカのポーリングはビタミンCでガンも治る!と言っている。
・ポーリングはデータを出している。
→ポーリングはノーベル受賞者。化学の専門。ガンとの相関は否定された
・サプリと薬の違いは。薬は病気に効く、サプリは免疫力を高めると理解していいでしょうか。免疫力で病気を治せるのか。
→免疫関係の医薬品は免疫を抑えるものが多い、免疫を増強させる薬もあるが、制癌剤の一種にあるくらい。薬とサプリの違いは、医薬品は病気になった人をなおす、健康食品は病気になるのを予防する。病気になるのを防ぐにしても文献や新しいデータが必要である。
・健康食品とサプリは同義語。
→健康食品は健康の保持・促進の総称。国がかかわっているのが特定保健用食品と栄養機能食品だけ。そのほかにはいろいろな言い方がある。
・サプリや健康食品が多すぎてどれがいいのかわからない。錠剤で飲むとかえって添加物が入っているのではないかと疑ってしまう。
→ビタミン不足を栄養機能食品で補うのはよいが(国が審査している)、過剰はだめ。腸内細菌を増やす健康食品などの場合には特定保健用食品マーク(丸の中で人が両手をあげている)がある。体験談には注意!
・高脂血症薬を飲んでいる。運動もしている。値は安定している。薬は一生のみ続けるのか。一生のむのは嫌。
→延命効果のある薬や降圧剤は長期服用にならざるをえない。死ぬまでとは限らないが。油っぽい食べ物をとらないようにする。さしあたり、1年以上は薬を飲まないとだめでしょう。
・運動で効果が出たら薬をやめられるか。
→LDHの血中濃度が下がったら、医者と相談してみたらどうですか。
・食事で気をつければいいといわれていたのに、ある検診で薬をすすめられた。飲み始めたら止められないのはいや。
→薬をたくさん出す医者はあまりよくないかもしれない。
・医者に危ないといわれると不安になる。
→医者を怒らせる話ではないので、どんどん聞いてみてください
・薬を飲むのが嫌いで、腹痛や頭痛も我慢している。鎮痛剤を飲んでいると効かなくなるのは本当ですか。
→耐薬性はあるが。通常の飲み方なら大丈夫。
・即効性のある薬、漢方薬のようにゆっくり効く薬で体への負担は?
→負担は同じ。吸収の早いか遅いの違いだけ。鎮痛剤は早く効く。
・漢方薬が体にやさしい。
→そんなことはない
・耐薬性は?
→長期投与の薬には耐薬性がないものをスクリーニングしている。
・薬と健康食品の境界は。
→フランス人と日本人ではワインに対する強さが体質的に違う。同じものでも国民によって薬になるものとならないものがあるはず。薬の効き方は肝臓の薬を分解する酵素に依存。ヒトによって肝臓の酵素の強さなどが違う。それをまえもって遺伝子でしらべてSNPをみつけるのがオーダーメード医療ということになる
・特定機能食品の法律はいつごろできたのか?
→10年くらい前。サプリができたからできたのではない
・てんかんの薬を息子が飲んでいる。足りなくなるとてんかんが起こる。効く時間がいろいろ違っている。
→てんかんは薬物治療で最も難しい領域なので、よく医者と相談してください。持効性(血中濃度が緩やかな山になる)をみて最適な療法見つけてください。

那覇市繁多川公民館 那覇市若狭公民館


繁多川公民館の質疑応答
(・は参加者、→はスピーカーの発言)

・グレープフルーツと降圧剤の関係は?
→朝だけ薬を飲んで夜グレープフルーツジュースは大丈夫。
・納豆とバイアスピリンの相性は?
→ワーファリンと同じように、バイアスピリンも相性が悪い。
・納豆と血液の凝固は?
→納豆菌がビタミンKを作って血が固まるようになる。納豆はよい食品。血液凝固阻止剤を飲む人は納豆はだめ。納豆が心臓に悪いというのではない。
・お酒とお薬の相性は?
→服用している間は苦しいけれど、お酒はだめ。抗ヒスタミンン剤、精神安定剤は特にだめ。まず病気を治して、思う存分飲むこと。
・ビタミン剤をいろいろ飲んでいるが、これは補助食品ですか。
→食事でビタミンが足りないときは栄養機能食品のビタミン剤で補充していいと思う。果物、野菜が足りないときにビタミンCを補うのはいいのではないですか。
・沖縄は男性の寿命が短くなった。車社会で歩かないので肥満が増えている。
→肝臓にはいろいろなものを分解する酵素がある。薬や食品など。その人がどんな酵素を持っているかを血液からDNAを抽出して調べることができるようになる。個人に向いた薬の設計や投与方法を決めることができるようになる。オーダーメード医療という薬物投与や治療の最適化ができるようになるかも。ある薬については2−3年で実現するかもしれない。
・沖縄には植物を使ったいろいろなお茶が作られていて、どれにも効能が書いてあり、迷ってしまう。
→ひとつのめやすは特定保健用食品を選ぶ。
・人から聞いて庭の薬草でお茶を作って飲んだら血糖値が下がった。医者にあまりそれだけを続けていると、別な悪い影響が出るかもしれないといわれて不安になっている。
→様子みながらなさってみたら。
・グアバ茶には利尿作用があるそうだ。沖縄には蓬もよく食べる習慣がある。
→これだけでやせる!なんてことはない。


若狭公民館の質疑応答
(・は参加者、→はスピーカーの発言)

・還元水を自宅で使っている。調理用、薬飲み用、うがい用、酸性などのボタンがある。
→無機物質(ナトリウム、カリウム、カルシウム)が多く硬度が高い水は薬との相互作用が生じる可能性がある
・海外の映像では食事をせずにサプリメントでとっているように見えるが。
→サプリメントは政府の審査は受けていない。普通の食事ができればサプリメントで栄養素の補給を行う必要はないと思う。偏食の人はサプリで補強が必要かもしれない
・バイオは新聞、雑誌でさかんに出てくることばだが、それが何かはわからない。
→今日の話でバイオと関係があったのは肝臓の中に薬を分解する酵素のあたりです。その人の肝臓の持つ酵素のDNAで調べて、その人にあったオ−ダーメード医療をする。バイオは生命科学に関係するあたり。
・その人のDNAを解読してその人にあった医療ができるのですか。
→その人にあった効率のよい、副作用が小の医療のできる時代がくるはず。今は30万人のデータベースを作って解析している。
・よほどでないと薬はのまない。親の代からそういう方針。
・薬はのまないが滋養強壮剤は飲む。自分には効く。
・ブルベリーの錠剤のルテインがあっているようだ。
→ブルベリーの色素は健康によいらしい。
・ひざの痛みに健康食品以外でよいのは。
→適度な運動(よく歩く)、偏りなく食べること。
・甲状腺の病気に昆布はだめ。
→甲状腺にはヨウドが集まるので昆布はやめたほうがいい。逆にチベットなどは昆布がなくて、ヨウドが取れないことが原因の病気になる
・下痢には下痢止め、整腸剤とどちらが先がいいのか。
→下痢の種類によるが激しいときはまずとめる。普段からヨーグルトで腸内細菌の環境を整えるのがいい。
・おなかの風邪はどんなものか?
→ロタウィルスが原因のものがある。
・沖縄の豚はあぶう、黒豚が有名。
→品質を整えるためにクローン技術をつかった畜産もある。
・10数年前、豚肉はよくないといわれたことがあった。沖縄の長寿者は豚をながく食べてきている。ダイコンやにんじん、ごぼうなどを交えて豚を調理している。
・バイオカフェ開催の趣旨は。
→私たちはバイオカフェを30回やってきた。講演会、セミナーより少人数で双方向性があるほうがいいと想像されていたが、そのとおりの結果が出ている。バイオとくらしに特化したバイオカフェをして理解してもらいたい。



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