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食品安全委員会設置へ

政府はBSE(牛海綿状脳症=狂牛病)感染牛の情報が確認された際、農林水産省と厚生労働省の間で十分な情報交換が行われなかったことの反省から、2002年5月23日に内閣府の下に食品安全委員会(仮称)を設置し、食糧庁を廃止することに決めました。

同委員会には農林水産省と厚生労働省に食品の安全基準を作成させ、事故防止策を求める監視・勧告をする権利が与えられます。また、政府に任命された担当閣僚は監視・勧告を行い、各省庁には勧告に従ったかどうかの報告が義務付けられています。同委員会は内閣府にある原子力委員会の組織をモデルにしてつくられます。

同委員会は勧告の必要性などについて政策決定をする正委員会(5−10人)と実際の評価を行う専門委員会(3−400人)から成り、大学教授など民間専門家で構成されます。詳細な調査が必要なときには、農薬検査所、国立医薬品食品衛生研究所、農林水産消費技術センターなどに調査が委託される予定です。

調査研究の結果、明らかになった危険性に関する情報は、消費者に提供され、消費者からのヒヤリングなど、情報交換が行われることにより、今までの「生産者重視」の姿勢から「消費者重視」へ政策転換が図られます。

私たちが食べる物やその原料のほとんどが農作物、家畜、魚のような「生物」である以上、含まれる成分やその働きなどを調べるときには、生物学の考え方や手法が使われます。農作物の栽培方法や家畜の飼育方法、食品の安全性を評価する方法、食物と人間の体の関係について考えたり、食物を選んだりするには「バイオ」を知っている方が便利なこともあるのではないでしょうか。「食品は安全で当たり前」だと思いがちな私たちですが、安全性の考え方にもルールがあって、その評価の手法も研究が続けられて進歩していることを知るのも大切なことなのです。そして、それを見守るのは私たちの務めではないでしょうか。

*食糧庁は1949年に農林省(当時)の外局として設置された。発足直後には3万1千人の人員で政府によるコメの買い入れ、管理を担ったが、自主流通米導入や配給制度の廃止に伴い、規模が縮小されてきた。現在ではコメの備蓄や「減反」の実施、農産物検査、精米表示のチェックなどが主な業務内容になっている。





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