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遺伝子組換え花粉症緩和米のほ場試験についての一般説明会開かれる

2007年7月3日(火)、(独)農業生物資源研究所において、「農業生物資源研究所で行う遺伝子組換えイネの第一種使用(ほ場試験)についての一般説明会」が開かれました。5月の説明会とは、栽培する遺伝子組換えイネの系統が異なるために、今回の説明会が行われました。


開会

初めに大川統括研究主幹よりご挨拶がありました。主な内容は次のとおりです。
5月の説明会で説明した稲は6月28日に田植えを行い、今日は隔離ほ場で行う別な系統の稲の栽培試験について説明を行う。遺伝子組換え技術は酵素の製造、遺伝子組換え食品などにすでに利用されており、農業生物資源研究所としてはイネゲノム解析に貢献したことからも、この技術を将来重要な技術として利用していきたいと考えている。不安を感じる消費者がおり、交雑を懸念する生産者がおられることも鑑み、試験を進めていく。

説明会の会場


1.遺伝子組換え農作物の世界の状況と安全性評価の概要及び情報提供について

遺伝子組換え研究推進室 主任研究員 土門英司
世界の遺伝子組換え作物の増加の状況、日本における安全性(食品として、飼料として、環境への影響)評価の概要について説明がありました。
参考サイト:https://www.life-bio.or.jp/topics/topics266.html


2.スギ花粉症緩和米平成18年度生物多様性影響評価結果

遺伝子組換え作物開発センター 研究員 高木英典
競合性における優位性、有害物質の産生性(後作試験におけるダイコンの生育の比較、すきこみ試験や土壌微生物相調査の結果に統計的な有意差はなかった)を調査し、遺伝子を導入した元の品種である「日本晴」と遺伝子組換えイネの間に有意差はなかった。
参考サイト:https://www.life-bio.or.jp/topics/topics266.html



3.平成19年度隔離ほ場栽培試験計画

遺伝子組換え作物開発センター 研究員 高木英典
目的:隔離ほ場栽培における多様性影響評価試験を実施するため

試験の内容:
2種類のスギ花粉症緩和米を今年度は植えつけている。 5月に説明会を行い、6月28日の田植え見学会をしたのは、「キタアケ」という品種に遺伝子を導入したイネで、本日の説明会は、「日本晴」というイネに遺伝子を導入したもので、今回の遺伝子組換えイネには、外部から導入した遺伝子が組み換えられたかどうかを判断するためのマーカー遺伝子として、抗生物質耐性遺伝子でないものが使われている。  申請が遅れたので、説明会や、これから受ける認可も遅れ田植えには遅くなってしまった。「日本晴」の栽培を見合わせたらという議論も行ったが、越冬性の試験などはできるため、知見の蓄積ができることは進めたいと考え、この試験栽培も行うことにした。 今後の予定は、7月下旬に隔離ほ場に移植(温室で苗を栽培し、密閉容器で運搬)、10月下旬に収穫し、翌年3月まで越冬性の調査などを行う。 交雑・混入防止措置として、隔離距離をあける(研究所内の稲から30m、所外の最近のほ場からは750m)、防鳥網の利用などを行う。



ほ場見学

希望した参加者はこれから3.の試験栽培が行うほ場の見学を行いました。セキュリティ、周囲のほ場との距離などについて説明がありました。隔離された水田の隣には、除草剤耐性ダイズや害虫抵抗性トウモロコシの展示栽培ほ場がありました。

試験栽培が行われるほ場の見学 あいている場所に遺伝子組換えをした「日本晴」
が植えられる予定
遺伝子組換えダイズの畑。写真向かって左の無除草区は去年の雑草の種が発芽して、どれがダイズかわからない。
真ん中の慣行農業(従来の栽培法によるやり方)の畑には、播種時に土壌処理剤(除草剤)を撒いてある。
2ヶ月たって、小さい雑草が出始めている。


※(独)農業生物資源研究所 遺伝子組換え研究推進室申し込むと見学をすることができます。
電話番号029−838−7431、7461
インターネットからの問い合わせ:http://www.nias.affrc.go.jp/question/



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