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熊本薬用植物観察会に参加して

〜くらしとバイオプラザ21スタッフレポート〜
 10月14日、熊本薬用植物観察会(共催:薬用植物を知ろうネットワ−ク、熊本大学薬学部)が行われました。

写真1.ウコンはカレーに使用する香料ターメリックのこと。黄色の色はウコンの根の色であると説明される香月先生。
 9時30分、立田山森林総合研究所九州支所標本館前に集合した74名の参加者は5班に分かれ、立田山(高さ150メートル「立田山の森」)を昼休みをはさんで約5時間にわたって歩き回りました。
 出発の前に香月先生によって、種子島から送られてきた、ウコン、春ウコン、ガジュツの見分け方、栽培の仕方、また、薬草園に栽培されている、トチュウ、ステビア、トウゴマ、カラスウリ、キカラスウリ、エビスグサ等の説明が実物を示しながら行われました。

 コースは森林総研樹木林→春の森→林業指導所→夏の森→秋の森→中央展望所(昼食)→冬の森→酸性雨試験林→キハダ栽培林→標本館前のル−ト。薬草及び一般の身近な植物(草木)の見分け方、薬草としての効果について説明をうかがいながら回りました。余りにも説明が丁寧で、時間が足りなくなり、秋の森をとばした班もあったそうです。

今回見られた植物の中から

 それぞれの写真をクリックすると大きな写真が見られます。

写真2.今回の目玉、カンレンボク(喜樹)は肺ガンの薬のリード化合物を含みます。実は直径6−7センチの金平糖のようで、その形は一度見たら忘れないでしょう。

写真3.珍しいフユハナワラビが芽を出していました。 写真4.葛根湯で知られるカッコンはクズの根のこと。8月末〜9月初めに見られる赤紫の花「葛花(カッカ)」もサプリメントの原料のとして使われるそうです。
写真5.よく見かけるイネ科の草、チカラシバ。シマリスのしっぽのようなかわいい穂は、強く引っ張っても抜くことができませんでした。 写真6.可憐な藤色のキク科の草、ヨメナ。
 配られた立田山の薬草のリストには、140種以上の薬草、薬木があり、季節、場所により見られないものもあるそうです。今回はそのうちの50種強ほどが観察されました。
 最後に佐竹先生から、「一度に全部覚えようと思わず、一回の観察会で5個位、新しい薬草を覚えましょう。同じ植物でも判らないときは10回同じ先生に聞いても恥ずかしくありません。植物にはグループがあり、たとえば茎が四角柱になっているのはシソ科と覚えておくと、茎の四角い植物を見かけた後、図鑑のシソ科のコーナーを見ると、似た植物をいくつか見かけることができます。指導者に習うこと、自分で図鑑を見て思い出すことを繰り返していくと、知っている植物が増えます。全部で200個も覚えていれば薬草はほとんど判るものです」 というお話がありました。

写真7.メガホンを持って講師を紹介する矢原先生

 知っている植物が増えることは、楽しいことです。気の合う人たちと一緒に覚えられたらもっと素敵なことです。

指導してくださった講師の方々 (敬称略)

佐竹元吉 (財)日本薬剤師研修センター嘱託
薬用植物を知ろうネットワ−ク代表
関田節子 国立医薬品食品衛生研究所筑波薬用植物栽培試験場長
薬用植物を知ろうネットワ−ク副代表
香月茂樹 国立医薬品食品衛生研究所種子島薬用植物栽培試験場長
薬用植物を知ろうネットワ−ク員
吉田尚利 北海道医療大学薬用植物園
薬用植物を知ろうネットワ−ク員
神田博史 広島大学医学部付属薬草園助教授
薬用植物を知ろうネットワ−ク員
野原稔弘 熊本大学薬学部生薬学・天然薬物学教室教授
薬学部付属薬草園園長
池田 剛 熊本大学薬学部生薬学・天然薬物学教室助教授
大川雅史 熊本大学薬学部付属薬草園助手
佐藤千芳 熊本記念植物採集会
熊本大学大学院自然科学研究科
長澤京子 熊本記念植物採集会
澤田耕尚 熊本記念植物採集会
富田偉太郎 水前寺薬局薬剤師
矢原正治 熊本大学大学院薬学研究科分子機能薬学専攻創薬基盤分子設計学講座助教授(専門:生薬学、天然物化学、環境安全)
薬用植物を知ろうネットワ−ク員





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