みんな知ってる?未来に羽ばたくカイコ

Q10 解説

遺伝子組えカイコ

遺伝子組えの技術によって、カイコに新しい遺伝子を追加することで、糸のタンパク質に新しい機能をもたせ、紫外しがい線や青い光などをあてると光る絹糸をつくったり、新しい薬をつくったりする研究が進められています。

生態系への配慮はいりょ

遺伝子組え生物は、自然界には存在しません。そのため、遺伝子組え生物が知らないうちに野外に出て、生物の多様性に悪い影響えいきょうをあたえないように、遺伝子組え生物のあつかい方法は、法律で厳しいルールが決められています(カルタヘナ法)。
カイコは長いあいだ人間に飼われていたため、幼虫はほとんど動きまわらず、成虫も飛べません。また、生きるには人間の管理が必要で、野外では生きていけません。カイコが成虫になったときに、野生のクワコが飛んできて交雑する可能性は考えられますが、クワコと交雑した証拠は、今のところ見つかっていません。
※交雑:別の種や別の品種のオスとメスをかけあわせて雑種をつくること。

カルタヘナ法ってなに?

カルタヘナ法の正式名称めいしょうは「遺伝子組え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」。遺伝子組え生物をあつかう際に、生物の多様性に悪い影響えいきょうをあたえないようにするために2003年に制定されました。

第一種使用と第二種使用

カルタヘナ法では、遺伝子組え生物のあつかいについて、第一種使用と第二種使用に区分しています。第二種使用は、遺伝子組え生物が実験室外に出ないように管理された(難しい言葉で「拡散防止措置そち」と言います)実験室であつかいます。
第一種使用は、拡散防止措置そちが取られない施設しせつや場所で、遺伝子組え生物をあつかいます。農家が遺伝子組え作物を栽培さいばいしたり、遺伝子組えカイコを飼育したりすることもできます。その前には必ず、生物多様性への影響えいきょうを調査するための第一種使用での試験栽培さいばい/飼育を行い、必要なデータを取り、それを基に専門家による科学的な評価を行います。結果、問題がないとされて初めて、国の許可が下りて、農家での栽培さいばいや飼育が可能になります。 このように、遺伝子組え生物のあつかいは、とても慎重しんちょうに行われています。 なお、光るまゆをつくる遺伝子組えカイコは、2014年に日本で初めて第一種使用が認められた動物で、光る絹糸の生産など産業への利用が期待されています。

第一種:農家で普通に飼育、第二種:管理された場所で飼育

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